鳥居本宿〜醒井宿
(1999.4.24)

 自宅から日帰り圏内は,土曜日・日曜日を利用してぼつぼつ歩いている.
 鳥居本宿へは彦根から近江鉄道に乗り鳥居本駅で下車.駅から国道8号線をわたるとそこが鳥居本の宿場である.突き当たりを左(東)に曲がって,醒井へ向かって歩き始める.歩き始めてすぐ,「本家合羽所」と大書した木製看板が掛かった建物がある.この建物は,昔は道中合羽などを作っていたそうであるが,今は廃業してしまったとのこと.鳥居本にはこのほかにも古い建物が比較的多く残っている.

近江鉄道鳥居本駅

「本家合羽所」の看板

 宿を出ると200m程国道8号線の歩道を歩き,右に折れる.ここからが摺針峠越えである.途中までは陽射しを遮るものがなく,直線的に坂を上るのでかなりきつい.しばらく行くと,林の中に入り,つづら折のやや緩やかな坂道になる.但し,本当の旧道はこのつづら折の道ではなく,直線的に上っていったらしい.旧道と思しき石段があるが,薮の中に入っていきそうなのでやめた.坂を上りきると摺針峠で望湖堂と摺針明神がある.峠から今上ってきた方向を見ると,琵琶湖を望む事ができる.この風景は今も昔も変わらないだろう.
 峠の北側は比較的緩やかな下り坂で,周囲は田園風景に変わる.少し歩くと名神高速道路に突き当たり,左(東)へ折れる.ここから中山道は醒井まで名神高速道路とほぼ平行する.名神高速の向こうには東海道新幹線も走り,時速300kmで走る列車の横を,沿道の景色を楽しみながらのんびりと歩く.これも一種の贅沢かも知れないと思いながら歩いていると,ご夫婦らしい2人づれとすれ違った.すれ違い様にあいさつを交わす.見ず知らずであっても,お互い同じことをしているとなんとなく親近感がわいてしまう.
 右に高速道路の高架を,左に田園風景を見ながらしばらく歩くと番場の宿である.
 番場の宿は,旧街道の面影はあまり見られないが,古き良き農村の風情が感じられる.この宿の東のはずれに米原道との分岐がある.中山道は米原を通らずに,醒井〜鳥居本の最短ルートを結んでおり,今のように航空測量なんかできなかった時代の人たちの測量術のすごさを感じる.
 番場を出ると北陸自動車道の高架をくぐり国道21号線を渡ると河南の集落である.街道の右側に清らかな用水が流れ,醒井に近づいていることを感じさせる.そして,もう一度国道21号線を渡って醒井宿である.今回は醒井駅からJRに乗って帰らなければいけない.そのため,醒井宿の特徴となっている街道脇にせせらぎが流れる風景は,次回この続きを歩く時の楽しみとした.

望湖堂からの琵琶湖の眺め

番場宿の米原道への分岐点


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