柏原宿〜垂井宿
(1998.7.18)


 柏原宿から垂井宿までは3里14町(約13km)である.
 JR柏原駅を出て左に折れてしばらく歩き,東海道本線の踏み切りを渡る.ここから道は少しずつ高台に上がっていくため,平行する東海道線の列車の音はするが,姿は見えなくなる.長久寺の集落の手前に楓並木があるが,街道脇の山々の木と一体化してしまい,並木といった感じは少し希薄である.それでも木陰は涼しく,しばし清涼飲料水を飲んで休憩をする.別の木陰には乗用車が一台停まっており,車中でサラリーマン風の男性が,マンガを読んでいた.昔,街道を歩く旅人に涼を提供した楓並木は,今では仕事をさぼる絶好の場所を提供しているようだ.長久寺は近江の国と美濃の国の国境であると共に,寝物語の里としても知られる.寝物語の里とは,昔,旅籠が小さな溝ひとつ隔てて建てられていたため,隣と寝ながら話ができた事からつけられたらしい.
 

 

柏原宿

長久寺の「国境」


 長久寺の集落を過ぎると再び東海道線を渡り,更に国道21号線も渡ると今須の宿である.ここは見るべきものがあまりない.今須の宿を出てふたたび国道21号線を渡ると今須峠である.地理的にはここが滋賀県と岐阜県の県境だと思うのだが,行政的には先ほど通ってきた長久寺の東側が県境になっている.ここから中山道は薄暗い林の中へ入っていく.昼間でもひとりで歩くのはちょっと恐い感じのする道である.峠の坂を降り東海道線を渡り,更に新幹線の下をくぐって,三たび国道21号線を歩道橋で越えると間もなく関ヶ原宿である.
 関ヶ原は,今は冬になるとこの付近の積雪のため,新幹線が遅れたりするので有名であるが,歴史的には1600年に関ヶ原の戦いが行われたところで知られている.この辺りから関係する名所旧跡が点在しており,こういった所を巡りながらの旅も良いかと思いながらも,今回は素通りした.ここまででおよそ2里(7.8km)であるが,かなり足に疲れが感じられ,お腹もすいてきた.JR関ヶ原駅周辺に食堂かコンビニでもないかと思って探したが,何も見つからなかった.ここまでくれば,国道を大垣行きのバスが走っているという安心感から無理をして垂井へ向うことにした.
 関ヶ原から中山道は国道21号線に平行して一段低いところを進む.近年,街道筋に松の木が植えられたが,まだ,並木というところまで成長していない.成長すれば21世紀の中山道を見つめる松になるであろうと思う.垂井の一里塚の手前にあったコンビニでおにぎりを買って,一里塚の横で食べた.国道21号線と東海道線を渡ると垂井宿である.

長久寺の家並

垂井宿の西の入り口


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